丸尾山について

丸尾山は、丹波系本口成りの天然砥石山です。

亀岡西北の天然砥石山の歴史はわりと新しく、明治になってから採掘が始まり、
付近2km以内には本口成り、合石成りの抗口が大小含めて500程度ありました。
その中の一つが現在、砥取家で採掘を行っている丸尾山です。


京都府亀岡山系 丸尾山地図 広域地図

合石成り(あいいしなおり)の系統  弓削(ゆげ)〜富田(とみた)     延長30km

本口成り(ほんくちなおり)の系統  鳴滝(なるたき)〜大内(おおうち)  延長20km

●丸尾山のある大内は、「本口成り」と「合石成り」の本層が両層通っており砿脈も太く肥えています。

●3代目、正次が採掘しておりました芦谷は「合石成り」、一本松、御廟山は「本口成り」です。



 日本で産出される天然砥石は、砥粒の精粗によって大きく「荒砥」「中砥」「仕上砥」の三種類に分けられる。京都府下で採掘される天然砥石は中砥と仕上砥の二種類で、中でも大内では本山合砥と呼ばれる仕上砥を産出する。仕上砥は中砥研ぎをした後に刃面から条痕がなくなり光る程度に研くもので、砥粒が細かくて堅い。しかもこれは、全国でも最も良質な仕上砥として高い評価を受けているという。
 このように大内は、亀岡市内の中で今もなお天然砥石の採掘が行われている地区のひとつである。
(新修亀岡市史資料編第5巻より抜粋)